#33 スマホにアプリ入れすぎ?“本当に使える数”の意外な真実

断捨離

この記事からわかること

・人が実際に使いこなせるアプリの数は限られている
・スマホのアプリ整理(断捨離)は、情報や視覚のノイズを減らし、日常生活の集中力や快適さを高める効果がある

そのアプリ、本当に使ってる?

朝起きてスマホを手に取り、LINE、Instagram、天気予報、ニュースアプリ……。
私たちの1日は、アプリとともに始まり、アプリに囲まれて終わります。便利なはずのスマホなのに、なぜか疲れる、探し物が増える、集中力が続かない。そんなふうに感じたことはありませんか?

実は、その原因のひとつが「アプリの数」にあるかもしれません。アプリを入れれば入れるほど便利になると思っていたけれど、現実はその逆。いつの間にか使わなくなったアプリが何十個もスマホの中に眠っていたり、似たような機能のアプリが重複していたり。結果、どこに何があるかわからず、頭の中までごちゃついてしまうのです。

今回は「人が本当に使いこなせるアプリの数」をテーマに、心理学的な観点や、スマホとの向き合い方を掘り下げていきます。アプリを整理することで、時間・気持ち・頭の中がスッキリし、暮らしそのものが軽やかになる。そんなヒントを見つけてもらえたら嬉しいです。

さあ、あなたのスマホの中、見直す準備はできていますか?

人間の脳が扱える情報量には限界がある

「とりあえず入れておこう」と思ってダウンロードしたアプリ、いくつ思い出せますか?
私たちは日々、膨大な情報にさらされています。スマホの中にはSNS、カレンダー、メモ、買い物、動画、写真加工、健康管理など、さまざまなアプリが詰め込まれ、それぞれが通知やリマインダーを送ってきます。情報が便利な形で手元に集まる一方で、脳はそれを処理しきれていないのが実情です。

心理学では人間が一度に処理できる情報の数は5〜9個程度であるという説があります
10個以上のアプリを同時に意識して使いこなすのは、脳にとってかなりの負担になるということ。
特に、似たようなアイコンが並ぶスマホ画面では、どれが何のアプリか一瞬で判断できず、余計な思考エネルギーが消費されてしまいます。

この“脳のキャパシティ”を超えてしまうと、知らず知らずのうちに集中力が低下し、疲労感やイライラの原因になることも。スマホの中の混雑が、実生活の散らかりや心のざわつきにまで影響を及ぼしているのです。

スマホを整えることは、実は脳の“視覚的ダイエット”
まずは、アプリの数が本当に必要な範囲に収まっているかを意識してみましょう。
使っていないアプリを削除するだけでも、驚くほど気持ちがスッキリします。

あなたのスマホに入っているアプリ、何個使ってる?

スマホの中をざっと見渡すと、アイコンがずらりと並び、思っている以上に多くのアプリがインストールされている人は多いと思います。でも、実際に毎日使っているアプリって、いくつありますか?

iPhoneなら「スクリーンタイム」、Androidなら「デジタルウェルビーイング」といった機能を使えば、自分がどのアプリを何分使っているのかがすぐに確認できます。私も試しに1週間分の使用状況を見てみたところ、常用していたのはSNS(Instagram、LINE)、天気、カレンダー、メモ帳、地図、YouTubeでした。意外なことに、入っているアプリのうち80%以上はほとんど開かれていないことが判明……。

ある調査では、日本人スマホユーザーの平均インストールアプリ数は約100個、しかし日常的に使っているのは15〜20個ほどというデータもあります。つまり、スマホには“使わないアプリ”がいかに多く存在しているかがわかります。

この使わないアプリたちは、ストレージ容量を圧迫するだけでなく、通知やアップデートによって精神的なノイズも生み出します。「使わないけど、なんとなく消せない」…その感覚こそが、心と空間の停滞を招いています。

スマホの中身を見直すことは、自分の暮らしや行動を見直す第一歩。まずは、「使っていないアプリを知る」ことから始めてみませんか。

アプリは“数”より“相性と目的”

アプリはたくさん持っていれば便利、という時代は終わりを迎えつつあります。むしろ、どれだけ“目的に合ったもの”を“最小限で使いこなしているか”が、これからのスマートな使い方の鍵。アプリは単体で便利なだけでなく、相互にうまく連携することでその力を何倍にも発揮します。

例えば、スケジュール管理にGoogleカレンダーを使っているなら、ToDoリストもGoogleタスクに統一すれば一体化できます。メモ帳もGoogle KeepやNotionなど連携可能なものにすれば、転記の手間も省けます。このように、アプリを“目的別にペアで選ぶ”という視点で選定すれば、数を絞っても機能性はむしろアップします。

また、似たような機能のアプリを複数入れているケースも多く見受けられます。写真加工アプリが3つ、メモアプリが2つ、SNS関連の閲覧アプリがいくつも…といった状態では、どのアプリで何をするかが曖昧になり、結果的にどれも使わなくなるのは想像できますね。

アプリ選びの基本は、「このアプリは何のために使うのか」を明確にすること。目的に沿って厳選すれば、操作も頭の中もスッキリ整います。少数精鋭で相性の良いアプリだけを選ぶことは、まさに“暮らしのミニマリズム”です。

かんたん“アプリの断捨離”術

思い切って“アプリの断捨離”を実行しよう、と思っても「なかなかやりたいと思えない」「めんどくさい」これが大多数の皆さんが思うことかもしれませんが、ちょっとでもやろうかなと思った人は簡単な方法で整理していきましょう。

まずは2週間使っていないものは一度すべて削除してください。
どうしても必要になったら再インストールすればいいと割り切って削除すること。削除するのは1秒しかかかりません。

次に取り組むのがホーム画面の整備。
1画面に収まる範囲にアプリを絞りに絞ってみてください。フォルダでの整理はOKなので、とにかく1画面で収まるように整理してください。収まるようにすると、おそらくごちゃっとなっているフォルダがあると思うので、使用しないものは削除していきましょう。
よく使うアプリはアイコンで見せるようにしてもいいと思います。

最後は通知をオフにして、スマホを開いても視覚的にノイズが少ない状態に。

このシンプルなスマホにしてからというもの、朝スマホを見るだけで気持ちが整う感覚があります。探す手間が減り、使う時間も短くなり、その分ほかのことに意識を向けられるようになります。
スマホの断捨離は、物理的な片づけと同じくらい、心に効く習慣です。

まとめ

私たちは1日に何度もスマホを手にします。「便利」のために取り入れたはずのアプリが、逆に“心のノイズ”となってしまっているとしたら、本末転倒です。だからこそ、今こそスマホの中を見直すべきタイミング。アプリの数を絞り、目的に合ったものだけを厳選することは、自分の思考や時間を整えることになると思います。

まずは今日、スマホを開いてホーム画面を眺めてみてください。「このアプリ、まだ必要?」という問いかけが、あなたの暮らしを軽くする第一歩になります。

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