#60 服は数より質!気に入った服を週3回着るコツと理由

ミニマリズム

「週3回、同じ服を着てもいい」——この言葉を初めて聞くと、少しドキッとするかもしれません。

毎日違う服を着ることが当たり前と思い込んでいる私たちにとって、同じ服を繰り返し着るというのはどこか“恥ずかしいこと”のように感じてしまうものです。しかし、近年ミニマリズムの考え方が広まり、服の選び方や持ち方についても「数より質」という意識が高まっています

服を減らすことに興味はあるけれど、周りの目が気になる方、クローゼットの整理に悩んでいる方、毎朝の服選びに疲れている方——「週3回同じ服を着てもいい」という考え方について、具体例や書籍の引用を交えながら断捨離のヒントになればと思います。
この記事を読めば3つのメリットを感じられるはず。

  • 服選びのストレスが軽減される
  • クローゼットがすっきり整う
  • 「同じ服を着てもいい」という自己肯定感が育つ

ここでは、ミニマリストが同じ服を繰り返し着る理由や、“週3回同じ服”の考え方、少ない服で満足するワードローブ作りまで、簡単にお伝えします。読み終わる頃には、「週に3回同じ服を着る」という選択が、きっと前向きで楽しいものに思えるはずです。

同じ服を繰り返し着てもいい

ミニマリズムという言葉が注目されるようになって久しいですが、その本質は「自分にとって本当に必要なものだけを持つ」ということにあります。服についても同じで、数を減らし、自分が心地よく過ごせるお気に入りの服だけを厳選する人が増えています。

ここでは同じ服を繰り返し着るメリットをお伝えします。

1つ目は、同じ服を繰り返し着る一番の理由は、無駄な選択肢を減らせるから。
人間は毎日、小さな選択の積み重ねで多くのエネルギーを消耗しています。朝、「今日は何を着よう」と悩む時間もそのひとつ。服の数を減らし、同じ服を繰り返し着ることで、選択するという力を使わずに済むのでストレスが少なくなります。

2つ目は、「数より質」の服選びも、ミニマリストが大切にする考え方だから。
少し値段は張っても、自分に似合い、着心地が良く、長く使える服を選ぶ。そうすることで服への満足度は上がり、同じ服を繰り返し着ることにも抵抗がなくなっていきます。

3つ目は、心理的な面でも、同じ服を着ることは大きなメリットがあるから。
自分の「定番」が決まると、それが自分らしさの象徴になり、自信につながります。多くの人は「他人にどう思われるか」を気にしがちですが、実際は周囲の人がそれほど自分の服装を覚えていない、というのが現実です。

同じ服を繰り返し着るという行動は、ただ服を減らすためではありません。それは「自分が心地よくいられる服を、大切に着る」という、暮らしを豊かにする選択でもあります。

『服を買うなら、捨てなさい』が後押しする“週3回同じ服”理論

「週に3回同じ服を着てもいいじゃないですか。」

これはスタイリストの地曳いく子さんが著書『服を買うなら、捨てなさい』の中で語っている印象的な言葉です。私たちは「毎日違う服を着るべき」という思い込みに縛られがちですが、そんな常識に疑問を投げかける一文がありました。

「私の同僚は、お気に入りのセーターを週3回も着ていました。でも誰も『またあの服?』なんて言いませんでしたし、むしろそのセーターがその人の“定番”として印象づいていました。」

このエピソードが教えてくれるのは、服を繰り返し着ることが、むしろその人の個性や「らしさ」としてポジティブに受け止められるということです。
さらに、

「他人は、あなたが思うほど、あなたの服を見ていない。」

確かに、自分の服装についてはあれこれ気にしてしまいますが、他人の服装を細かく覚えていることはほとんどありません。私たちはつい「人の目」を気にしますが、それは思い込みに過ぎないかも。

この本は、服を減らしたい、すっきり暮らしたいと思う人にとって心強い味方です。彼女の言葉に背中を押されるように、「週に3回同じ服を着てもいい」と思えるだけで、服との付き合い方がぐっと楽になるのではないでしょうか。

同じ服を週3回着てもおしゃれに見える

「週に3回同じ服を着る」と聞くと、どうしても「飽きそう」「手抜きに見られそう」と不安に感じる方もいるかもしれません。でも大丈夫。色々なアレンジや着回しを考えるより、お気に入りの組み合わせを着続けた方が人はおしゃれに見えます。

固定のコーディネートをいくつか持てばいい

お気に入りの服や組み合わせを着ていると、自分も満足できるし、おしゃれに見えますよね。でも、無理にいろいろな組み合わせに挑戦しようとすると、かえって満足度が下がったり、思わぬ失敗でダサく見えてしまうことがあります。
実は、人は「いつもおしゃれ」であるよりも、「ダサい」という印象の方が強く残ってしまいます。「あの人、普段はおしゃれなのに、今日はなんかイマイチだね」というマイナスの印象のほうが、心に残りやすいということ。なので、無理にコーディネートをたくさん考える必要はありません。自分が「これが一番好き」と思える、お気に入りの組み合わせをひとつ持っていれば、それを着続ける方がオシャレに見えます。

小物やアレンジの活用でグッと印象を変える

小物やアレンジの活用でグッと印象を変えることもできます。ストールやアクセサリー、靴やバッグを変えるだけでも印象は大きく変わります。例えば同じ黒いワンピースでも、パールのネックレスをつければフォーマルに、カラフルなストールを巻けば華やかに、スニーカーを合わせればカジュアルに変身できます。

清潔感は絶対に外さない

また、清潔感は絶対に外せないポイントです。同じ服を繰り返し着るなら、こまめに洗濯したり、ブラッシングで毛玉を取ったりと手入れを怠らないことが大切です。どんなに素敵な服でも、シワや汚れがあるだけで印象は悪くなってしまいます。

結局のところ、同じ服を週3回着るかどうかを周囲が気にするより、「その人が楽しそうか」「清潔で似合っているか」という方がずっと重要なのです。自分に自信を持ち、小さな工夫を加えることで、少ない服でもおしゃれを存分に楽しむことができます。

少ない服で満足するワードローブの作り方

では、少ない服で満足する暮らしを叶えるためには、どんな服を選べばいいのか。
ここで鍵になるのが「質の良い服」と「自分に似合う服」を見極めることです。

質の良い服とは、まず素材が良いもの。
天然素材やしっかりした縫製の服は長持ちしますし、見た目にも高級感があります。個人的には着心地が良いかどうかがすごく大切です。肌ざわりがチクチクする服や、すぐシワになる服は、どんなにデザインが良くても、着るだけで疲れてくるので、結局着なくなってしまいます。

さらに大事なのが、自分に似合う「制服」を決めることです。
色や形、丈感など、自分の体型や雰囲気に合うものを見つけられると、同じ服を繰り返し着ることへの不安が消えていきます。例えば、顔色がパッと明るく見える色、体型をきれいに見せてくれるシルエットなど、自分だけの基準を持つことが重要です。もし、自分に似合う色やシルエットがわからなければ、診断をしてくれる施設やサービスがありますので、試しに行ってみてください。きっと自分を知る良いきっかけになると思います。

また、メンテナンスのしやすさも服を選ぶ際は、意外と大切です。

  • 家で洗えるか
  • シワになりにくいか
  • 嵩張りすぎないか

少ない服で満足するためには、「自分が何を着ると心地よいか」を知ることが何よりの近道です。
同じ服を週3回着るという選択は、節約や収納だけでなく、自分らしく生きるための大きな武器になります。

まとめ

「週に3回同じ服を着てもいい」という考え方は、単なる節約術や収納術の話ではありません。そこには、自分の好きなものを大切にし、自分らしく生きるための大きなヒントが詰まっています。

『服を買うなら、捨てなさい』の著者・地曳いく子さんが語るように、他人は私たちが思うほど私たちの服を見ていません。それならば、自分の気分が上がる服を、堂々と繰り返し着る方がずっと幸せです。

もしこの記事を読んで、「試してみたい」と感じた方は、まずは一週間、気に入った服を意識的に多めに着回してみてください。周りの反応はきっと、自分が思うよりずっと温かいはずです。そして何より、自分自身が身軽で心地よくいられることに気づくはずです。

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