#63 書籍『引っ越し大名』から発見!引っ越し上手が実践する断捨離の極意

断捨離

「引っ越し」と聞くと、多くの方が頭を抱えるのが荷物の整理ではないでしょうか。

部屋の隅々にある物を掘り起こして、要るか要らないかを判断する作業は、想像以上に心身のエネルギーを奪います。そんな大仕事をテーマにした『引っ越し大名』という書籍を今回は紹介したいと思います。
この物語は、ただの時代小説にとどまらず、私たち現代人にも多くのヒントを与えてくれそうです。

ここでは、『引っ越し大名』のストーリーをみながら、引っ越しを機に実践できる断捨離術を紹介します。主人公が直面した「大量の荷物をどう激選するか」という課題は、そのまま私たちが抱える「モノの多さ」の問題と重なります。そして、モノを手放すことが、心の整理にもつながるという気づきが、この本には詰まっているのです。

この記事を読むことで、『引っ越し大名』のユニークな視点から、具体的な断捨離の方法や、心の荷物を軽くするヒントが得られます。引っ越しを控えている方はもちろん、普段の暮らしをもっと身軽にしたい方にも、きっと役立つ内容です。

さっそく一緒に「引っ越し大名式断捨離術」の世界を覗いてみましょう。

『引っ越し大名』とはどんな本?

『引っ越し大名』は、高橋義夫さんによる時代小説です。

舞台は江戸時代、幕府の政策で藩ごと引っ越しを命じられる「国替え」をテーマにしています。藩の荷物から人員まで、すべてを運ぶ一大プロジェクト。その責任者に抜擢されたのが、書庫にこもりがちで人付き合いが苦手な主人公・春之介です。

彼は突然の大役に戸惑いながらも、藩を支える人々の知恵や協力を得て、巨大な引っ越し計画を立てていきます。人も物も動かすこの仕事の裏には、無駄を削り、必要なものだけを残すというシビアな現実があります

面白いのは、この物語が単なる「お仕事小説」にとどまらない点です。
荷物をどう減らすか、運ぶかという課題は、現代の私たちが抱える「モノが多すぎる」という悩みと驚くほどリンクします。春之介が奮闘する姿は、まさに現代人の断捨離の苦労そのもの。大移動という非日常の中で、本当に必要なものを見極める視点は、今を生きる私たちに多くのヒントをくれます。

大移動が教えてくれる「捨てる勇気」

引っ越しは、普段は目を背けがちな「モノの多さ」と向き合わざるを得ない大イベントです。

『引っ越し大名』でも、藩の荷物が多すぎて予算や人手が足りないという問題が、主人公の春之介を悩ませます。限られた時間と資金の中で取捨選択を迫られる姿は、引っ越し経験者なら誰もが共感するところ。

この物語から学べるのは、「捨てる勇気を持つことの大切さ」です。
大移動を成功させるには、ただ荷物を詰め込むのではなく、本当に必要なものを選び取る決断が不可欠です。これは現代の引っ越しや断捨離にも通じる話かなと思います。

また、引っ越しは、いわば生活をリセットする絶好の機会ともいえますし、普段「いつか使うかも」としまい込んでいるものを見直すチャンスでもあります。実際に私も引っ越しを機に大幅にモノを手放した経験がありますが、「これがなくても平気だったんだ」と気づくことが多々ありました。物を減らすことで、部屋も心もすっきりし、生活が格段に快適になるものです。

『引っ越し大名』の春之介も、重すぎる荷物に苦しみながら「いらないものを省く」という判断を下します。私たちも彼に倣い、要・不要の基準を自分なりに決めることが、断捨離成功の第一歩かもしれません。

引っ越し大名式!断捨離の具体的なポイント

『引っ越し大名』を読んでいて面白いと感じたのが、「紙に持ち物を書き出す」というアイデアです。

これは、断捨離を進めるうえで極端なやり方ではあるんですが、「(断捨離は)ちょっとずつできない」「どこから手をつければいいかわからない」と言う人には結構有効な方法です。

やり方はとてもシンプル。
一度、家の中のモノを一切見ないで、自分が今、家に何を持っているかを紙に書き出すのです。

ここで書き出せなかったものは、自分にとって「存在感がない」物だということ
つまり、普段まったく使っていないか、持っていることすら忘れている物です。『引っ越し大名』の主人公も、大移動に際して「モノが捨てられない」と主張していたお偉いさんに対して実践したやり方で、自分の持ち物をすべて洗い出してもらう場面が出てきますが、それはまさに「自分たちが本当に何を持っているのか」を知る作業でもあります。

私たちの日常でも、この方法を実践すると驚くほど不要な物が見えてきます。
紙に書き出すときは、家の中ではなく、カフェや公園など外に出て思い出しながら書き出してみてください
そして、書き出せなかった物は「使わなくても困らない物」と割り切り、思い切って処分しましょう。
捨てるのに抵抗がある場合は、譲る、売るという方法もあります。最近ではフリマアプリや寄付も活用しやすく、不要な物が誰かの役に立つのは嬉しいものですよね。

「紙に書き出す」という一手間で、自分の生活を客観視できるのは大きなメリットです。頭の中だけで「要る・要らない」を考えていると、どうしても「もったいない」という気持ちが先行しがち。でも文字にすることで、本当に必要な物がくっきり浮かび上がってきます。

『引っ越し大名』のように、大きな移動を想定するつもりで、ぜひ一度試してみてください。

心の荷物も軽くなる?断捨離の意外な効果

『引っ越し大名』は、単に物の整理だけではなく、心の整理にもつながるヒントを与えてくれます。
主人公の春之介は、突然の大役を任され、戸惑いと恐れを抱えながらも、大移動という大きなプレッシャーに立ち向かいます。その姿は、私たちが日常で抱える「不安」や「迷い」と重なります。

物語の中で描かれるのは、無駄をそぎ落とし、本当に必要なものだけを残すという姿勢です。荷物を減らすために、彼は徹底的に持ち物を見直し、人員や予算も再構築します。その決断力や覚悟は、まさに現代の断捨離の精神そのものだと感じます。

モノを減らすという行為は、単に部屋が片付くことにとどまらず、心にも大きな影響を与えます。執着を手放すことで、身軽になり、自由な選択ができるようになるのです。春之介もまた、巨大な引っ越しという重圧の中で、次第に「必要なものだけで勝負する」術を身につけていきます。

このストーリーは、「物に執着しすぎず、自分の人生を自分で選ぶ」という大切なメッセージを私たちに届けてくれます。引っ越しは、暮らしを根底から見直す絶好のチャンス。そして、断捨離は物だけでなく、心の不要な荷物を手放すきっかけになるのだと、『引っ越し大名』は教えてくれているのです。

まとめ

『引っ越し大名』という一冊の小説が、ここまで断捨離に役立つとは思いもよりませんでした。
藩の引っ越しという家族単位よりもはるかに大きい規模で、途方もない作業に挑む主人公の姿は、私たちが日々の暮らしの中で向き合う「モノの多さ」という問題と見事にリンクしています。大移動を成功させるために「不要なものを捨てる」という決断をする姿勢は、そのまま私たちの暮らしにも活かせる大きなヒントです。

特に、「紙に持ち物を書き出す」という方法は、自分の持ち物を客観的に見直すうえで非常に効果的なので試してみてください。

本の内容が気になった人は、ぜひ手に取って、物語も楽しんでくださいね。
あなたの暮らしが少しでも軽く、心地よいものになりますように。

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